韓国・ソウル市が運営する団体から、日本のコミュニティ空間先進事例として「銭湯ぐらし」が選ばれました。

できごと

2017.12.4

text by 銭湯ぐらし

12月2日(木)、「銭湯ぐらし」の視察として、韓国からお客様がいらっしゃいました。

ソウル市にある青年ハブセンターを拠点に活動する「Seoul Youth hub」と「シブヤ大学」の協働で開催される、「日本において、空間を活用したコミュニティづくりを実践する人を訪ねる視察ツアー」の一つとして、銭湯ぐらしと小杉湯の活動を見学するというものです。

視察ツアーの内容

Seoul Youth Hub
韓国で若者支援のさまざまな取り組みを行う団体。ソウル市内にある青年ハブセンターを拠点に活動する。
https://youthhub.kr/japanese
視察目的
海外における事例探訪を基調とした教育プログラムを通じて、公共/コミュニティ空間を運営する実践型人材を養成する。青年と地域社会の双方のためのコミュニティ空間先進事例の発掘と研究。
内容
  • 活動/事業概要
  • スペースの運営方法及び体制
  • コミュニティの運営と企画
  • 運営する空間と地域との関わり
  • ディスカッション
日本での訪問先

視察ツアーに参加されていたのは、韓国にてコミュニティづくりや空間づくり、地域活性などの活動を実践している若者たち。

まちづくりや、シェアリングエコノミー、コミュニティに強い関心を持っており、日本の「地域に古くからある銭湯を拠点にした場づくり」のモデルとして「銭湯ぐらし」の話を聞きに来ていただきました。

視察ツアーは、開店前の小杉湯案内から始まり、普段はなかなか見ることができないバックヤードもご案内しました。

そして、今回のために特別に用意したモニターを使って男湯でのプレゼンテーションがスタート。小杉湯三代目の平松が、自身のエピソードを織り交ぜつつ小杉湯のこと、銭湯ぐらしのことを説明していきました。参加された皆さんはとても熱心に聞いてくださって、プレゼン後の質疑応答も白熱し、思わず予定していた時間よりもだいぶオーバーしてしまうほどでした。

プレゼン後は「湯パート」に移動して各部屋を案内しました。はじめは“泊まる銭湯”の207号室。以前この部屋に宿泊していたイギリス人のクリスさんを交えつつ、これまでに泊まりに来た人の話や、運営状況についてなどお話しました。

移動して“起す銭湯”の伊藤直樹が住む202号室。「24時間銭湯のことを考えていられるように」と温泉マークと富士山を象徴的に描いたアーティスティックな部屋を、皆さん(すこし戸惑いながらも)楽しんでいました。彼がITベンチャーで日々忙しく働く中での「銭湯のある暮らし」を体験を交えてお話しました。

“描く銭湯”の私、塩谷歩波が住む201号室。ところどころに描いてある動物たちの絵を探しつつ、仕事途中の製作机を興味深く眺めてられていました。設計事務所から小杉湯へ転職したエピソードを説明した際、私が過労のため休職したというくだりでは、「ダイジョウブ?」と日本語で声をかけてくださる場面があり、とてもほっこりしました。

最後は「アーティスト in 銭湯」を実施している102号室へ。アーティストたちがそれぞれの感性を活かして創り上げてきた空間を見て、みなさんとても興奮されていました。この頃になると、お互いにすっかり打ち解けてきたので、韓国と日本の文化、歴史背景、ビジネスに対しての考え方の意見交換が盛り上がり、私たちもとても学ぶことが多い時間になりました。

今回の視察ツアーにて、コミュニティ空間の先進事例として選んでいただけことをとても光栄に思うと共に、韓国の若者たちの学習意欲の高さにはとても驚かされました。

「世襲」という考え方がない韓国では、小杉湯のように家業として三代、四代と続く事業は非常に珍しく、とても驚かれていたことが印象に残りました。

「コミュニティづくり」や「シェアリングエコノミー」といったキーワードは韓国でも非常に関心が高く、経済や価値観の急速な変化は日本に限らず起きていることを実感することができました。これからの銭湯ぐらしの活動にもつながる気づきが多い時間だったなと思います。

終了後には皆で小杉湯行きつけのお蕎麦さんに行き、お風呂にも入ってくださりました。今回の視察により、彼らは新たなアクションを起こすのだと思います。

韓国にも銭湯文化があるとのことでしたので、今度は私たちが韓国視察ツアーを開催したいですね。彼らと再会できることをとても楽しみにしています。

執筆

銭湯ぐらし

SENTOGURASHI

この記事は銭湯ぐらしのメンバーが執筆しました。